近畿は首都圏に次いで人口が密集しているエリア。大阪府と兵庫県だけで約1,430万人、京都府・滋賀県・奈良県・和歌山県も含めると2,000万人以上が住んでいます。一方で、大阪平野は関東平野に比べて約1/6と平野部が少なく、ゴルフ場は山間部の変化に富んだ地形を戦略性豊かに仕上げたコースが主流になっています。1903年に造られた日本最古のゴルフ場・神戸ゴルフ倶楽部(兵庫県)が六甲山上にあり、山にコースを造るのがステータスという文化があったのかもしれません。
首都圏の“ゴルフ場銀座”は千葉県ですが、近畿の“ゴルフ場銀座”は兵庫県です。兵庫県以外の5府県のゴルフ場数はそれぞれ20~50コースなのに対し、兵庫県は150コース以上と圧倒的な存在感を誇っています。必然的に、ゴルフ場へのアクセスは大阪方面から兵庫方面に向かう新名神高速道路、中国自動車道、山陽自動車道が大動脈になります。一方、京都府・奈良県・滋賀県・和歌山県のゴルファーは家から近い地元のコースでプレーするのが一般的です。
近畿の“ゴルフ場銀座”の中でも高い人気を誇るのは山の原ゴルフクラブ(兵庫県)。このコースでは、1994年から2014年までの21年間、男子トーナメントが開催されました。2013年大会では、その年にプロデビューを果たした松山英樹が優勝。大会初日には、当時66歳の尾崎将司が9アンダー62(パー71)のエージシュートも達成しています。一方、京都・奈良方面で人気なのが加茂カントリークラブ(京都府)。東西36ホールを擁しており、幅広い腕前のゴルファーに好まれています。